相続放棄をしたら他の相続人への通知は必要か

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2023年03月08日

1 相続放棄手続きの段階

 相続放棄は、管轄の家庭裁判所に対し、相続放棄申述書と付属書類を提出することで開始されます。

 そして、この手続きは、各相続人が単独で行うことができます。

 他の相続人に対して、相続放棄をすることを伝える必要はなく、単に家庭裁判所で所定の手続きを取ればよいということになります。

 遺産分割協議や限定承認などは、すべての相続人が行わなければならない手続きですが、相続放棄は違うのです。

 もっとも、他の相続人と疎遠であり、連絡を取ることが困難というケースでない場合、事実上、他の相続人に対して相続放棄をする旨を伝えておいた方が、トラブルを防止できると考えられます。

 他の相続人が相続放棄をしない場合、法定相続人としてカウントする相続人に変動が生じ、相続分の取得割合等に影響が生じるためです。

2 相続放棄申述受理後

 家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が発行され、相続放棄が完了しても、他の相続人に連絡がなされることはありません。

 そして、この段階においても、他の相続人に連絡に対して通知をする義務はありません。

 もっとも、同順位の相続人が残っており、連絡を取ることができるのであれば、相続放棄が完了した旨を伝えておいた方が良いです。

 理由は上述1と同じく、残った相続人の相続手続きを円滑に行うことができるためです。

 同順位の相続人が全員相続放棄をした場合、次順位の相続人に相続権が移転します。

 被相続人に相続債務がある場合、次順位の相続人が債務を負うことになります。

 次順位の相続人に対しても、相続債務をした旨を通知する義務はありません。

 しかし、次順位の相続人に相続債務の負担が生じることから、もし連絡を取りやすい関係であれば、相続放棄をした旨を伝えてあげた方が良いと考えられます。

 ただし、無理に伝えることはありません。

 先順位相続人が相続放棄をした旨を知ってしまうと、次順位の相続人は、3か月以内に相続放棄をするか否かを決めなくてはならなくなるためです。

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