来所不要・秘密厳守で相続放棄を実現

 相続放棄手続は、事務所にお越しいただく必要はありません。※

 お電話をいただければ、相続放棄に強い弁護士が相続放棄に関するお悩みを丁寧に伺い,必要な書類の及び収集,裁判所への書類提出、裁判所からの質問対応、債権者への対応等をすべて行います。

 ご自宅にいながら、郵送で契約書等のやり取りを行い,相続放棄完了後は裁判所からの相続放棄申述受理通知書を受け取ることができます。

 多忙で来所が難しい方や、外出が困難な方、他の人に相続放棄手続きをしていることを知られたくない方のため、当法人では来所不要で相続放棄を完結するスキームをご用意しております。

※事案が複雑な場合は、ご来所いただいてお話を伺う必要があることもあります。

相続放棄の落とし穴

弁護士法人心が選ばれる理由

被相続人がお亡くなりになってから3か月が経過している方へ

最終更新日:2021年06月11日

1 相続放棄の申述の期限

 相続放棄は、「相続の開始を知った日」から3か月以内に行う必要があります。

 相続の開始を知った日とは、被相続人が死亡したことを知ったことに加え、ご自身がその相続人であることを知った日となります。

 そのため、理論上は、被相続人が死亡した日は、相続放棄の期限とは無関係です(被相続人が死亡しない限りは、そのことを知ることはあり得ないという程度の関係しかありません)。

 もっとも、一般的には、被相続人が死亡したこと及び自身が相続人であることは、被相続人死亡日またはその日から数日後程度で知ると考えられています。

 少なくとも、裁判所はそのように考えていると思えます。

 そのため、相続放棄は、被相続人死亡日から3か月以内に行うことが、事実上の原則となっていると考えられます。

 

2 被相続人死亡日から3か月以上経過している場合

 実際には、被相続人死亡日から3か月以上経過した後になって、被相続人が死亡したことや、ご自身が相続人であることを知るというケースもあります。

 また、被相続人が死亡したことは以前から知っていたものの、被相続人に債務が存在していたことを、後になって知ったというケースもあります。

 このような場合、法律上の原則とおり、被相続人の死亡や、ご自身が相続人であること、または被相続人に債務が存在していることを知った日を明確にして、相続放棄の手続きを行います。

 もっとも、被相続人が死亡してから3か月以上経過している場合は、被相続人死亡から3か月以上経過した後になって相続放棄の手続きをせざるを得なかった理由を、しっかりと裁判所へ説明する必要があります。

 具体的には、被相続人の死亡等を知る原因となった書面(債権者からの通知等)を資料として提出し、被相続人の死亡等を知った日を客観的に明らかにするとともに、それまで被相続人の死亡等を知り得なかった理由も疎明していきます。

どんな場合に相続放棄をするか

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年04月16日

1 相続放棄を思い立つ場面

 相続放棄、という言葉から連想されるイメージは、多くの場合、亡くなった人に借金があり、この借金から逃れたいというものだと思います。

 実際に、被相続人の借金を免れることを目的に相続放棄をすることは多いです。

 しかし、相続放棄は、被相続人の借金以外の理由でもできます。

 

2 相続放棄をする理由は限定されていない

 家庭裁判所において相続放棄をする際、相続放棄申述書と付属書類を提出します。

 相続放棄は被相続人が亡くなったこと、申述人が相続人であることなどが要件となるため、書面でこれらを証明します。

 もっとも、相続放棄をする理由については、相続放棄を認める要件には含まれていません。

 そのため、相続放棄はどのような理由でもできることになります。

 相続放棄申述書には相続放棄をする理由を書きます。

 これは相続放棄の動機を裁判所に説明し、合理性を確保するためのものです(あまりに合理性がない場合、なりすましや強要の可能性があるため)。

 

3 相続放棄の理由として代表的なもの

⑴ 債務超過

 冒頭でも申し上げたとおり、被相続人に負債があり、かつめぼしい財産がない場合に相続放棄をするというケースです。

 実際には、負債の全貌が見えず、将来どのような請求がされるかわからないがために、その不安を解消するため相続放棄をするという場合が多いです。

⑵ 相続関係からの離脱

 被相続人と疎遠であったり、他の相続人との間でトラブルがあるなど、相続手続に関わりたくないという事情をお持ちの方もいます。

 相続放棄は、法律上、初めから相続人でなくなることができる手続きです。

 そのため、相続放棄をすることで、相続に関わることを回避できます。

⑶ 家業を継ぐ相続人に相続財産を譲る

 ほかに相続人がいる場合で、その相続人に相続財産を集中させたいときにも相続放棄を利用できます。

 相続放棄を使うと、プラスの財産だけでなく、負債も特定の相続人に集中させることができます。

相続放棄の手続について

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年03月25日

1 相続放棄の手続の流れ

相続放棄を行う場合は、まず相続放棄申述書を作成します。

 そして、附属書類である戸籍謄本類等を収集し、収入印紙、予納郵券を購入します。

 そして、裁判所に対して、相続放棄申述書や戸籍謄本類等の付属書類を提出することで開始されます。

 裁判所は、相続放棄申述書を受け付けると、事件番号を付与します。

 この時点で、相続放棄の申述期限の問題はクリアとなります。

 そして、相続放棄申述書の内容についての審査が開始されます。

 ここからはあまり知られていないことですが、審査の中で、裁判所は、必要に応じて申述人に対して質問状を送付することがあります。

 回答を記した質問状を裁判所に返送すると、引き続き裁判所は審査を行います。

 その結果、特に問題がないと判断されれば、相続放棄申述受理通知書が発行され、無事相続放棄手続は終了となります。

 質問状への回答は慎重に行う必要があります。

 回答次第では、相続放棄が認められなくなる可能性があるためです。

 

2 裁判所が質問状を送る目的

 ① 他の相続人によるなりすましや強要でないかを確認する

 相続放棄は、はじめから相続人ではなくなるという法的効果を有する手続きです。

 これは、他の相続人から見ると、その相続人の取り分が増えることになります。

 そのため、害意のある相続人が、申述人になりすまして相続放棄の手続を行ってしまったり、申述人に相続放棄手続を強要するが可能性があります。

 そのような背景があるにもかかわらず、裁判所が相続放棄を認めてしまうわけにはいかないため、このような確認がされます。

 

 ②相続放棄が認められなくなる行為を行っていないかを確認する

 法定単純承認事由に該当する行為が存在すると、相続放棄が認められなくなることがあります。

 相続放棄の手続開始前や、手続開始後に、申述人がそのような行為をしていないか、確認をします。

 具体的には、被相続人の財産を処分してしまったり、隠匿していたりしないかについて、質問がなされます。

相続放棄の熟慮期間とは

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年03月12日

1 相続放棄の熟慮期間

 相続放棄の期限は、「相続の開始を知った日」から3か月間であり、この期間を、相続放棄の熟慮期間ということがあります。

 相続放棄は、相続する権利の一切を失う手続ですので、相続が発生したことを知ったとしても、すぐに相続放棄をするべきか否かを判断できないこともあります。

 そのため、3か月間の猶予が設けられています。

 注目していただきたいことは、期限の起算点は相続の開始を「知った日」であるという点です。

 相続が開始(被相続人が死亡)してから3か月以内ではありません。

 では、相続の開始を知った日とは、実際にはどのような日をさすのか、具体例をいくつか挙げてみます。

 

2 被相続人がお亡くなりになられた日に知った場合 

 原則的な形態として、被相続人がお亡くなりになられた日に病院や親族から連絡を受けたり、被相続人を看取った場合があります。

 この場合は、被相続人死亡日に相続の開始を知ったことになりますので、この日から3か月間が相続放棄の熟慮期間となります

 

3 警察などから通知を受けた場合

 被相続人と疎遠である場合、被相続人が死亡しても、そのことをすぐには知り得ないこともあります。

 被相続人が孤独死していた場合、事件性があると判断され、警察から相続人に連絡が入ることがあります。

 生活保護を受けていた場合には、市役所等から連絡が入ることがあります。

 また、被相続人が貸金業者から借金をしていたりすると、貸金業者が相続人を調査して連絡をしてくることもあります。

 多くの場合、これらの連絡は、被相続人死亡からある程度時間が経った後になされます。

 そのため、これらの連絡を受けた日が熟慮期間の起算点となります。

 

4 先順位の相続人の相続放棄

 相続には順位があります。

 被相続人の子、直系尊属(親など)、兄弟姉妹の順に相続が発生します。

 第一順位の相続人である子がいないか、子全員が相続放棄をするまで、第二順位の相続人である直系尊属は相続人にはなりません。

 そして、第二順位の相続人である直系尊属がすでに死亡しているか、相続放棄をするまで、第三順位である兄弟姉妹は相続人にはなりません。

 そのため、先順位の相続人が相続放棄をした後、先順位相続人本人やその代理人等から相続放棄をした旨の連絡を受けてはじめて、相続の開始を知ったことになります。

 この場合は、連絡を受けた日から3か月間が熟慮期間となります。

相続放棄手続の際の書類集めにお困りの方へ

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年02月22日

1 相続放棄の書類

 相続放棄を裁判所へ申述する際は、相続放棄申述書という書類のほか、被相続人や相続人(申述人)に関する戸籍謄本類が必要となります。

 また、被相続人死亡から3か月以上経過してから相続の開始を知った場合等は、これを裏付ける書類の写しも必要になることがあります。

 

2 戸籍謄本類 

⑴ 親子相続、配偶者相続の場合

 次の書類が必要です。

・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍)

・相続放棄をしようとしている相続人の戸籍謄本

・被相続人の最後の住所地が示された住民票除票または戸籍の附票

 相続放棄申述書の提出先となる管轄裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する裁判所となります。

 被相続人の最後の住所地を公的に確定させるために、被相続人の最後の住所地が示された住民票除票または戸籍の附票が必要となります。

 なお、申述人が被相続人の配偶者である場合や、親の戸籍から抜けていない子である場合、通常であれば被相続人の死亡の記載のある戸籍に、配偶者または子の戸籍も載っているので、一通で被相続人の除籍謄本と相続人の戸籍謄本を兼ねることができます。

 戸籍の附票も、戸籍謄本がある市町村で取得できますので、一度で揃えることができます。

⑵ 兄弟相続の場合

 次の書類が必要です。

・被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本(除籍)

・相続放棄をしようとしている相続人の戸籍謄本

・被相続人の最後の住所地が示された住民票除票または戸籍の附票

・被相続人の出生から死亡前までの連続した戸籍謄本

 最後の、被相続人の出生から死亡前までの連続した戸籍謄本が、ポイントとなります。

 兄弟相続の場合、親子相続、配偶者相続と比べ、収集しなければならない戸籍謄本の数が格段に増える可能性があります。

 被相続人が、引っ越しや離婚などの事情により、複数の市町村において転籍を繰り返していたり、新戸籍の編製を複数回行っているような場合、戸籍謄本の記載を追いながら複数の市町村へ戸籍謄本の発行を依頼しなければならず、非常に時間を要することがありますので、申述期限の渡過をしないように細心の注意が必要です。

 

3 特殊な事情がある場合

 相続の開始を知った日が被相続人死亡日と異なっていたり、相続放棄の申述が被相続人死亡後から3か月以上経過している場合、これらを疎明する資料の提出を求められることがあります。

相続放棄をどこで行うかがわからない方へ

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年02月05日

1 法律上の相続放棄手続き

 法律で定められている相続放棄の手続は、相続放棄申述書及び添付書類を、家庭裁判所に提出することで行います。

 提出の方法は、家庭裁判所の窓口へ直接持ち込むか、必要書類を家庭裁判所へ郵送するかのいずれかとなります。

 後述しますが、被相続人が遠方に住んでいた場合は、相続放棄申述先となる家庭裁判所も遠方となる可能性が非常に高いため、注意が必要です。

 直接裁判所へ行くことは難しいため、一般的に郵送で相続放棄申述書等を提出することとなります。

 

2 相続放棄申述書の提出先家庭裁判所

 相続放棄の手続を行う家庭裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。

 ここでいう被相続人の最後の住所地は、実際に住んでいた場所ではなく、住民票除票または戸籍の附票に記されている住所、すなわち公的な書類に示されている住所となります。

 住民票除票または戸籍の附票も、家庭裁判所へ提出しなければならない資料となっており、これによって最後の住所地を証明します。

 住民票除票を取得しようとする場合は注意が必要です。

 被相続人が最後に住んでいた市町村と、住民票上の住所が属する市町村が異なることがあります。

 被相続人が住民票を移さずに引越しをしていた場合、このようなことが起きます。

 この場合、最後に住んでいた市町村に対して住民票除票を請求すると、該当なしという回答がなされます。

 相続放棄は期限が厳格ですので、このような時間のロスはとても危険です。

 そこで、戸籍の附票を取得する方が得策です。

 戸籍の附票は、被相続人の住所の履歴が記載されている書面であり、最後の住所地を証明することができます。

 相続人の戸籍から被相続人の戸籍を辿り、被相続人の死亡の記載のある戸籍を有している市町村に対して、同時に戸籍の附票を請求することで最後の住所地がわかります。

 被相続人の最後の住所地がわかりましたら、その市町村を管轄する裁判所を調べます。

 家庭裁判所のウェブサイト上に、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所(またはその支部)が記載されています。

相続放棄を進めてよいかわからない方へ

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年01月25日

1 法定単純承認事由に該当する行為に注意

 法定単純承認事由に該当する行為とは、相続放棄が認められなくなる行為です(相続財産を包括承継する単純承認が成立する)。

 例えば、遺産分割協議は法定単純承認事由に該当する行為とされます。

 これは、遺産分割協議は相続財産を相続する意思の現れと考えられているためです。

 

2 すでに遺産分割協議中の段階の場合

 遺産分割協議を行っている段階であっても、遺産分割協議が成立していない状態であれば、まだ相続放棄は可能です(他に法定単純承認事由に該当する行為がない場合)。

 

3 遺産分割協議中に相続放棄をするケース

 遺産分割協議開始後、相続放棄を検討せざるを得なくなるケースがあります。

 実務上よくあるケースとしては、次の2つがあります。

 

⑴ (相続財産の価格を上回る)相続債務の存在が判明した

 遺産分割協議を行う際、まずは相続財産の調査を行います。

 遺産の範囲を確定しないと遺産分割協議が進められないためです。

 相続財産の調査を進める過程において、被相続人の債務が判明することがあります。

 遺品の中に金銭消費貸借契約書があったり、貸金業者等からの請求書が届いたりすることで、債務の存在がわかります。

 債務の全体像を把握するため、信用情報の取り寄せを行った結果、遅延損害金等も含め、相当な債務額であることが判明することもあります。

 また、被相続人が法人の代表者であった場合は、法人の保証人になっていることもあり、債務の状況はさらに複雑になります。

 調査の結果、預貯金や不動産などのプラスの財産よりも、債務の方が大きいことがわかった段階で相続放棄を選択するということがあります。

 相続財産の調査には時間を要します。

 相続債務の存在が予期される場合は、予め申述期限の延期をしておいた方が安全です。

 

⑵ 他の相続人とトラブルになり、相続関係から離脱したくなった

 遺産分割協議が開始された後、他の相続人と争いになることはよくあります。

 様々な事情から感情的になり、ときに過激な行動をとる相続人が現れることもあります。

 本人だけでなく、家族にも危害を加えられることもあり、日常生活の平穏を保てなくなるケースもあります。

 このような場合、相続財産と引換えになりますが、相続放棄はとても有効です。

 相続放棄をすると、法的に相続人でなかったことになるので、相続関係から離脱することができます。

 また、仮に相続債務が存在していた場合、債務を相続せずに済みます。

 後になって、他の相続人から相続債務に関する負担を求められたとしても、相続放棄をした場合は、法的に相続人でなくなっているため、法律上関与しえないという反論ができます。

相続放棄はいつ行えばよいのか

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年01月13日

1 被相続人の生前には相続放棄はできない

 相続は、被相続人の死亡によって開始されます。

 相続放棄は、「相続の開始を知った日」から3か月以内に行うものとされています。

 相続の開始を知る前提として、相続が開始されている必要がありますので、被相続人が死亡する前(生前)に相続放棄をすることはできません。

 これは、被相続人や他の推定相続人の恣意によって、強制的に相続放棄をさせられる可能性を排除するためとされています。

 なお、混同されやすいものとして、遺留分の放棄という制度があります。

 遺留分については、制度上、生前に放棄をすることはできます。

 もっとも、遺留分の放棄は裁判所の許可が必要であり、遺留分に相当する生前贈与があった等、厳格な要件を満たす必要があるとされています。

 

2 「相続の開始を知った日」から3か月以内 

 上記の通り、相続放棄は、被相続人の生前に行うことはできません。

 それにもかかわらず、相続の開始を知った日から3か月以内に行わなければなりません。

 この3か月という期間は、実際には非常に短く感じます。

 通常、被相続人の方がお亡くなりになると、役所への手続きや葬儀等の手配に追われます。

 これと並行して相続放棄をするべきか否かを判断するための調査を行っていると、あっという間に1か月や2か月は過ぎてしまいます。

 さらに、相続放棄の申述をするためには、市区町村の役所から、被相続人の除籍、住民票除票(または戸籍の附票)、相続人の戸籍謄本などを取得する必要があり、専門家でない方がこれを行うと、とても時間を要することがあります。

 特に兄弟相続の場合には収集しなければならない書類が非常に多くなることがありますので、注意が必要です。

 そのため、被相続人が借金をしていたなど、相続放棄をする可能性がある場合は、事前にある程度の準備を進めておき、被相続人がお亡くなりになりそうなタイミング、またはお亡くなりになった直後に専門家に相談することをお勧めします。

相続放棄における債権者対応

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2020年12月03日

1 相続債務と相続人

 被相続人が貸金業者や金融機関等から借金等をしていた場合,原則として,相続人は法定相続割合に応じて,借金等を返済する義務を負います。

 

2 被相続人の債権者からの連絡

 被相続人が借金を負っていた場合,貸金業者・金融機関や,債権回収の委託を受けた業者,代理人等から,支払いを要求する連絡が入ることがあります。

 貸金業者や金融機関において,被相続人が亡くなったことを認識していない場合は,被相続人を宛先として請求書を送付してきたり,被相続人の電話に連絡が入ったりすることもあります。

 被相続人が亡くなったことを知っている場合は,相続人の住所等を調べ,相続人あてに請求をすることもあります。

 

3 債権者対応にお困りの場合は弁護士へ

 仮に被相続人の債権者を名乗る者から連絡が入った場合,一回は連絡を取り,相続放棄の手続中である旨のみを伝えることが得策です。

 貸金業者や金融機関に直接コンタクトをするのは怖いので,一切電話に出ない,書面にも応答しないなど,全く対応をしないということもあります。

 しかし,完全に無反応である場合,債権者側としては強制的に回収をせざるを得ないと判断し,時に裁判を起こされる可能性もあります。

 相続放棄手続中であることを伝えてあげると,債権者もプロですので,債権回収は法的に不可能になる見通しであると判断し,通常であれば手続きが終わるまで待ってくれます。

 相続放棄を弁護士に依頼する場合,弁護士と相続放棄について相談していることを伝えるのも効果的です。

 加えて,相続放棄申述手続きの代理人弁護士から債権者に対し,これから相続放棄に着手した旨,および相続放棄申述受理後,相続放棄申述受理通知書の写しを提供する旨の一報してもらうのも手です。

 こうすることで,債権者としてもメリットがあります。

 高い確度で相続放棄がなされる見通しであることがわかれば,当該債権については回収作業を一旦ストップし,回収するための負荷を減らすことができるためです。

 これらの対応をスムーズに行い、債権者への対応に悩むことがないようにするためにも、相続放棄をお考えの場合はお早めに弁護士へご相談ください。

意外と知られていない質問状のこと

文責:所長 弁護士 石井 浩一

最終更新日:2020年12月29日

1 裁判所に対する相続放棄手続

 相続放棄の手続は,裁判所へ相続放棄申述書等を提出することで開始されます。

 裁判所は,相続放棄申述書の内容についての審査をします。

 ここまでは、ご存知の方も多いと思います。

 ところが,裁判所は、申述人に対し,質問状を送付することがあります。

 この質問状についてはあまり知られていないにもかかわらず、対応を誤ると大変危険であることから、以下、説明します。

 

2 質問状の趣旨

 裁判所が申述人に対して質問状を送る理由は、主に2つあります。

 1つは,申述人の真意に基づく相続放棄であるか(なりすましや強要による相続放棄ではないか)を確認することです。

 2つめは,相続放棄が認められなくなる行為を行っていないか,を確認することにあると考えられます。

 回答内容によっては,相続放棄が認められなくなる可能性もありますので,慎重な対応が必要です。

 

3 裁判所による質問状送付方法

質問状の送付先方法は,裁判所により運用が異なりますが、一般的には次の3つのパターンとなります。

 

①申述人の住所へ送付する(申述人が回答を書き,裁判所へ回答を返送する)

②(代理人弁護士がいる場合)代理人の事務所宛に送付する(代理人が回答し,返送する)

③代理人弁護士がいる場合に限り,質問状を送らない

 

 ③の場合は,質問状対応リスクがゼロになります。

 これは、弁護士が代理人に就くことの大きな価値の一つです。

 

4 どのような質問がされるのか

 質問事項も,裁判所によって区々です。

 2,3問の簡単な質問の場合の場合もあれば,専門的な質問が10問以上ある場合もあります。

 また,相続放棄に至るまでの事情により,質問も変わってきます。

 経緯が複雑であったり,特殊な事情のある相続放棄では、質問が厳格化する傾向にあります。

 申述人ご本人様に質問状が送付された場合,焦らず,専門家に内容を伝えて,回答を検討すれば安心です。

 当法人では,相続放棄の質問状対応だけでも相談を承っておりますので,質問状への回答にお悩みの際は,お気軽にご相談ください。

やってはいけないこと

文責:所長 弁護士 石井 浩一

最終更新日:2020年12月29日

1 遺産分割協議

 遺産分割協議をしてしまうと,原則として相続放棄は認められなくなります。

 遺産分割協議は、相続財産を取得する意思の現れとされるためです。

 遺産分割協議の話合いの段階であり、未だ遺産分割協議書の作成に至っていないのであれば大丈夫です。

 もっとも、遺産分割協議を行ってしまった後になって,相続債務の存在が判明するという場合もあります。

 このような場合,かなり高度な対応となりますが、相続債務の存在を知っていたならば遺産分割協議をしなかったであろうという法律構成を用い、遺産分割協議を無効とし,相続放棄が可能となる場合があります。

 

2 遺産の売却

 不動産や,自動車・バイクなど,動産を売却する行為も,相続放棄ができなくなる事由にあたります。

 売却してしまうと、原則として相続放棄はできません。

 もし売却先が相談に応じてくれるのであれば,とにかくすぐに買手や仲介業者へ連絡し,返金して元に戻してもらうよう相談しましょう。

遺産分割協議や自己破産を検討している方へ

文責:所長 弁護士 石井 浩一

最終更新日:2020年12月31日

1 遺産分割協議を進めている場合

 もし、遺産分割協議を始めていても,遺産分割協議を完了させる前(実務上は、遺産分割協議書に署名押印する前)であれば、相続放棄はできます。

 遺産分割協議を完了してしまうと,法定単純承認事由に該当する行為とみなされ、原則として相続放棄はできなくなるので注意が必要です。

 当初は遺産を取得するつもりであったものの、遺産分割協議を進める中で,多額の相続債務があることが判明したり,他の相続人とトラブルになって相続手続きから離脱したい場合などに相続放棄を選択する,ということもできます。

 もっとも,相続の開始を知った日から3か月以上経過してしまうと相続放棄ができなくなってしまいます。

 そのため、少しでも相続放棄をすることが視野に入ったのであれば、予め相続放棄の熟慮期間の延長手続きを行っておくことをお勧めします。

 

2 自己破産を検討している場合

 遺産分割協議をしていなくても、法定相続割合に基づく遺産は、相続人に帰属します。

 すなわち、自己破産をする場合には、相続人に帰属している相続財産も、保有資産として扱われます。

 自己破産の開始決定がなされている場合においては,相続放棄を行ったとしても原則として限定承認としての効果しか認められません。

 これは,上記の通り、本来相続人が取得できるはずであった相続財産が存在する中で、相続放棄をしてしまうと相続財産を得られなくなることから,債権者を害する(債権者に配当をするための原資を失う)ことを防止するための措置です。

 もっとも,被相続人の財産より負債の方がはるかに多い場合などは,相続放棄申述が受理された後,破産管財人がこれを認める旨を家庭裁判所へ申述することで相続放棄の効果を持たせることができます。

 破産手続きの前に相続放棄をした場合は,特に問題はありません。

遺産分割協議と相続放棄

文責:所長 弁護士 石井浩一

最終更新日:2021年05月24日

1 相続放棄と遺産分割の関係

 結論から申し上げますと、相続放棄と遺産分割は、どちらか一方しかできません。

 相続放棄をすると、初めから相続人ではなかったことになりますので、そもそも遺産分割の当事者になれなくなります。

 反対に遺産の分割をした場合は、原則として相続放棄はできません。

 遺産の分割は、法定単純承認事由に該当する行為に該当し、相続放棄が認められなくなる事由となるからです。

 

2 熟慮期間内に判断がつかない場合

 相続放棄は、相続の開始を知った日から3か月以内に行わなければなりません。

 もっとも、相続放棄をするべきか、遺産を相続するべきか、3か月では決めきれないということもあります。

 被相続人の財産(負債含む)調査に時間を要する場合がこれにあたります。

 特に、被相続人が自営業をされていた場合などは、預貯金や不動産などの財産もそれなりにあるけれども、金融機関や貸金業者から借金をしている可能性もあります。

 経営者仲間の保証人になっていることもあります。

 このような場合は、財産の調査に時間を要することを理由に、家庭裁判所において相続放棄の申述期限の延期手続きを行うことができます。

 

3 遺産分割をしてしまった場合

 先ほど、遺産を分割してしまった場合は、原則として相続放棄はできないと申しました。

 もっとも、事案によっては、このようなケースでも相続放棄ができることもあります。

 例えば、遺産を分けた後になって、被相続人に多額の負債があったことが判明した場合などです。

 このような場合、「もし多額の負債の存在を知っていたならば相続放棄をしていた」という理由(錯誤)で、遺産分割を無効にし、その結果法定単純承認事由に該当する事由が消滅するという構成で相続放棄をすることがあります。

もらってよいお金とそうでないお金

文責:所長 弁護士 石井 浩一

最終更新日:2021年01月01日

1 被相続人死亡に伴って請求できるお金

 被相続人が死亡することで,受取ることができるお金が発生することがあります。

 例としては,生命保険金、未支給年金,死亡退職金、未払給与・賞与、葬儀補助、高額医療費の還付金などが挙げられます。

 相続放棄との関係においては、これらの中には,受け取ってよいものと,そうでないとものがありますので注意が必要です。

 

2 法定単純承認事由

 法定単純承認事由に該当する行為を行ってしまうと、相続放棄が認められなくなる可能性があります。

 法定単純承認事由に該当する行為の一つとして、被相続人の債権の取立てがあります。

 被相続人に属していた債権について請求を行い,お金を受取ることが債権の取立てにあたります。

 

3 相続人固有の権利に基づくお金なら大丈夫

 被相続人死亡により受取ることができる金銭の中には,相続人固有の権利に基づくものがあります。

 相続人固有の権利とは、法律上、相続財産ではなく、初めから相続人の権利とされているものです。

 そのため,受け取ったとしても法定単純承認事由には該当しません。

 相続人固有の権利に基づくお金として、次のようなものが挙げられます。

 ・契約上、相続人が受取人となっている生命保険金

 ・相続人を受取人として定められている死亡退職金・未支給年金

 ・葬儀を主宰する者に支給する旨が条例等で定められている葬儀費用補助金

所在地

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(旧表記:八重洲アメレックスビル6F)
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相続放棄をご検討中の皆様へ

相続人として相続を行うことになったものの,不動産や預貯金などのプラスの財産に比べて,借金などのマイナスの財産が多く,相続放棄を検討しているという方もいらっしゃるかと思います。
相続放棄とは,プラスの財産を受け継がない代わりに,マイナスの財産も一切受け継がないという意思表示をするための手続きのことです。
亡くなった方が多くの借金を残している場合などは,相続放棄をすることで,借金を返済する義務を背負わなくてもよくなりますが,そのぶん不動産や預貯金などを受け継ぐこともできなくなります。
この点も踏まえた上で,相続放棄を選択されるか否かは慎重に検討されることをおすすめいたします。
また,ご検討の結果やはり相続放棄を行いたいと思われましたら,弁護士にご依頼ください。
相続放棄の手続きには数々の落とし穴があります。
弁護士は,これらの落とし穴を回避するためのサポートを行うことが可能です。
たとえば,もし遺産である預貯金を相続放棄の手続きより前に使ってしまうと,無事に手続きを行えなくなる可能性があります。
法律についての知識を持つ弁護士のサポートがあれば,事前にこのような事態を避けることが可能です。
適切に手続きを進め,問題なく相続放棄を行うためにも,お早めに弁護士にご相談ください。
東京にお住まい・お勤めの方であれば,東京駅徒歩3分のところに事務所がある弁護士法人心へのご相談が便利です。
当法人には,相続の案件を得意としている弁護士が在籍しております。
相続放棄に関する知識や経験も備えていますので,皆様のお悩みに対しより適切と思われるサポートをご提供することが可能です。
また,当法人では相続に関するお悩みは,原則として相談料無料で弁護士とご相談いただけます。
ご契約後の手続きにかかる費用につきましても,ご相談時に弁護士から丁寧に説明させていただきますのでご安心ください。
まずはフリーダイヤルにて,スタッフがお悩みの概要をお伺いいたします。
お気軽にお電話ください。

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